東京でクラシックなイタリアンメンズウェアを手に入れる - ベストなテーラーショップ

  • 投稿カテゴリー:ファッション
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日本、とりわけ東京では、独立系テーラーショップが最近盛況を迎え、ファッション愛好家にイタリアのスタイルを届けています。

日本におけるスーツやクラシックウェアの発展は目覚ましく、人々のエレガンスと、職場でスーツ着用を求められる厳格なドレスコードの影響を受けています。特筆すべきは、1800年代後半まで日本人が着物を着用しており、西洋の服装への完全な移行が20世紀頃にようやく完了したという事実です。

日本のスーツスタイルは、初めは英国仕立ての影響を受けましたが、その後は地元の好みに適応し、独自のアイデンティティを築きました。英国スーツは今でも愛好家に人気がありますが、イタリア仕立てへの情熱も広く認識されています。多くの日本人テーラーがナポリ、フィレンツェ、ミラノで修行を積み、その技術を日本へ持ち帰っています。

以下は、東京でクラシックなイタリアンウェアを探すためのスタート地点となるリストです。このリストは独立系テーラーショップに焦点を当てており、デパートやチェーン店については別の特集が必要です。

テーラーショップ一覧:
1. Sarto(サルト)
2. MICHELE&Shin(ミケーレ&シン) 
3. The Dressing Lab(ザ・ドレッシング・ラボ)
4. Pecora Ginza(ペコラ銀座)
5. Artigiano Ciao(アルティジャーノ・チャオ)
6. Sartoria Speranza(サルトリア・スペランツァ)
7. Sartoria Ciccio(サルトリア・チッチョ)
8. Vesta by John Ford(ヴェスタ・バイ・ジョンフォード)
9. Anglofilo(アングロフィロ)

1. Sarto(サルト) 

Photo credits: Sarto website

2000年に設立されたSartoは、オーダーメイドスーツや高品質なリフォームサービスで東京の名店となっています。日本国内に6店舗を展開し、海外にもパートナー店舗を持つSartoは、目の肥えた顧客層に応え続けています。

Sartoでは、パーソナルスタイリストの専門知識を活かして、オーダーメイドスーツ作成のプロセスを丁寧にサポートしています。特筆すべきは、購入後10年間の無料リフォームサービスを提供しており、スーツ、ジャケット、パンツを長期間にわたって調整可能です。銀座店には靴修理専門の職人も常駐し、フィット感抜群の靴やドレスシューズのリペアサービスも提供しています。 

2. MICHELE&Shin(ミケーレ&シン) 

Photo credits: MICHELE&Shin website

MICHELE&Shinは、完全オーダーメイドのイタリア製スーツの優雅さを東京に届けています。その美しさと緻密な職人技が特徴です。快適さを重視する日本のスーツとは異なり、MICHELE&Shinは視覚的に印象的でありながら、着心地の良さも兼ね備えたスーツの制作に注力しています。完全オーダーメイドのスーツは、真のエレガンスが美的魅力と熟練した仕立て技術の融合から生まれるというイタリアの哲学を体現しています。 イタリアのスーツは常に世界中のスーツトレンドをリードしており、その理由は、常に新しいデザインに挑戦し続けているからです。MICHELE&Shinは、イタリア紳士が実際に着たいと思うスーツを提供することを使命としています。

3. The Dressing Lab(ザ・ドレッシング・ラボ)

Photo credits: The Dressing Lab website

The Dressing Labが追求するスタイルは、日本の職人の熟練した技術を通じて、イタリア仕立ての本質を捉えています。その結果、イタリアのサルトリアマスターに典型的な柔らかく軽量で丸みを帯びたフォルムと、日本の精密な縫製技術が融合した洗練されたスーツが生まれます。

彼らのオーダーメイドスーツは、伝統的な「フルキャンバス」仕様を採用しており、馬毛のキャンバスが基盤となっています。この入念な工程では、繰り返しのアイロン掛けと縫製が行われ、立体感に優れ、ストレスフリーな着心地を実現します。このプロセスには時間がかかるものの、長期使用でもスーツの形を保つことができ、日本の職人技とイタリアスタイルの卓越性を象徴しています。

4. Pecora Ginza(ペコラ銀座)

Photo credits: Pecora Ginza website

2000年に東京・銀座で創業されたPecora Ginzaは、イタリアの仕立て技術と日本の職人技を融合させたブランドです。創業者の佐藤英明氏は、著名な仕立屋・五十嵐九十九氏の下で修行を積んだ後、フランスやイタリアで経験を重ねました。パリではVauclair-Darrouxメソッドを学び、ミラノではマリオ・ペコラ氏の下で修行し、顧客のビジョンを尊重しつつ個性を引き出す仕立て技術を学びました。 Pecora Ginzaのスーツは、柔らかな手縫いのディテール、豊かな曲線、そして北イタリアの仕立て技術が特徴です。少数精鋭の熟練職人チームが佐藤氏の細心の指導のもとで制作しており、各スーツは完璧でエレガントなフィット感を提供しています。

5. Artigiano Ciao(アルティジャーノ・チャオ)

Photo credits: Artigiano Ciao website

2009年創業のこの店舗は、日本では珍しいクラシコイタリアの衣類を専門とするショップで、高品質でタイムレスな紳士服を提供しています。クラシコイタリアへの情熱に触発され、顧客が真に卓越した服や靴を手に入れ、大切にするお手伝いをすることを使命としています。「クラシコ」とは、主流の品質と卓越した職人技を体現し、時を経て文化的なアイコンへと成長するアイテムを指します。この店舗では、一時的な流行に左右されないイタリア製の衣類を中心に、伝統的で洗練された衣服を提供しています。厳選されたクラシコイタリアの紳士服を取り扱い、各アイテムが長く愛されるスタイルと品質への投資となることを保証しています。

6. Sartoria Speranza(サルトリア・スペランツァ)

Photo credits: Sartoria Speranza website

Sartoria Speranzaの特徴は、イタリアンテイストを取り入れた柔らかい仕立てにあります。生地の質感を引き出し、無類の快適さを実現しています。職人による技術は、キャンバスのセットプロセスやアイロン技術に表れており、身体に完璧にフィットする立体的なジャケットを作り上げます。

1着のスーツには約450もの繊細な工程が施され、職人技へのこだわりが感じられます。その歴史は1906年、福島県本宮市で「佐藤洋服店」として創業された時に遡ります。1968年に「本宮三都スーツ株式会社」として進化し、2019年には「Sartoria Speranza」を立ち上げました。これは、卓越した仕立て技術と楽観主義へのコミットメントを象徴しています。高品質な衣服を通じて、顧客に自信と希望を届けることを目指しています。

7. Sartoria Ciccio(サルトリア・チッチョ)

Photo credits: Sartoria Ciccio Instagram

南青山にあるSartoria Ciccioは、植木紀芳氏(愛称「チッチョ」)が率いる仕立て屋で、ネアポリタンスタイルに都会的な洗練を融合させています。イタリアの名匠、ダルクオーレ氏やアントニオ・パスカリエッロ氏の下で学び、そのスタイルはネアポリタンの柔らかさと日本の緻密さが調和しています。 日本ではリングジャケットからスタートし、ナポリへ渡り、Sartoria DalcuoreやSartoria Pascarielloで学んだ後、帰国してTie Your Tieで働きました。そして2015年に独自の工房を設立しました。Sartoria Ciccioはエレガンスの象徴であり、植木氏と彼のチームは東京で仕立ての卓越性を再定義するガーメントを制作しています。

8. Vesta by John Ford(ヴェスタ・バイ・ジョンフォード)

Photo credits: Vesta by John Ford website

Vesta by John Fordのスーツは、イタリアンデザインと日本の職人技を完璧に融合させています。イタリアの名匠がデザインした精巧なパターンは、スリムなウエストとボリューム感のある胸元を強調し、シルエットを美しく引き立てます。銀座の熟練した日本人職人による手縫いで、ディテールに細心の注意が払われ、美しいプロポーションと快適な動きが保証されています。 イタリアから取り寄せた高品質な素材、天然の裏地や希少な馬毛芯を使用することで、スーツ全体の品質を高めています。生地選びから仕立て工程までのすべてが緻密に行われており、イタリアのエレガンスと日本の精密さを象徴するスーツを提供しています。

9. Anglofilo(アングロフィロ)

Photo credits: Anglofilo Instagram

日本を代表するテーラーである小野祐介氏は、長年の友人であるイーサン・ニュートン氏からの招待を受け、現在は原宿のBryceland’sで活動しています。ナポリでの2年間、フィレンツェでの1年間の経験を通じて学んだネアポリタン仕立ての本質を反映した職人技が特徴です。 小野氏の独特なカットは、独自のカーブでクラシックな気品を醸し出し、ヒップポケットのダーツや裾のフレアなどの技術によってさらに強調されています。その人気の高さから需要が供給を上回り、納期は約1年半かかることもあります。それでも、小野氏はイタリアのスタイルを忠実に再現するという並々ならぬ情熱を持ち続けています。

まとめ

東京の紳士服シーンは、イタリア仕立てのグローバルな影響力を証明するものであり、日本の職人たちがその緻密な技術をイタリアンデザインと融合させています。ここで紹介した独立系テーラーショップは、この融合の頂点を象徴しており、伝統とモダニティを体現するオーダーメイドスーツを提供しています。 クラシコイタリアの時代を超えた魅力や、洗練されたネアポリタン仕立ての芸術性を求めているなら、東京は目の肥えた紳士にとって豊富な選択肢を提供します。これらのテーラーは、イタリアの一部を日本に届けるだけでなく、地元の仕立て文化を高め、各スーツが職人技、文化、そしてスタイルのユニークな物語を語ることを保証しています。

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